同性カップルの家系図 — パートナーシップと子の表記、プライバシー配慮
同性カップルが家系図を作ろうとすると、既存ソフトの多くが**「夫」「妻」と性別を前提にした入力欄しか持たず戸惑うことがあります。本ガイドは、同性カップルの家族をそのまま家系図として描くための実務手順**を、2026 年時点の日本の法制度を踏まえて整理します。家系図ずかんエディタは Family.union.type: "partnership" を備え、婚姻の枠にとらわれない家族関係を表記できます。
1. なぜ同性カップルの家系図は書きにくいのか
家系図ソフトの多くは戸籍制度を背景に、片方を「夫」、もう片方を「妻」として固定する UI が一般的です。同性カップルでは「夫婦」のラベルが選べない、婚姻線が法律婚を前提、子(養子・AID・代理出産・里親など)の表記が未整備、という摩擦が生じます。
家系図は時代ごとに記法を変えてきた道具であり(戸籍で辿る家系図 →)、現代の家族構成に合わせて記法を選び直す余地があります。
2. 2026 年時点の日本の法制度
日本では現時点(2026 年 5 月)、同性カップルの婚姻は法律上認められていません。民法第 731 条以降は婚姻を「夫婦」と表記し、解釈上は異性間の婚姻のみが法律婚として扱われています。
法律婚に代わる仕組みとして、パートナーシップ証明(宣誓)制度が一部の自治体で導入されています(渋谷区が 2015 年に開始、その後複数の自治体が制度を整備)。導入自治体では、住宅入居や病院での面会、自治体福利厚生における取り扱いの根拠になる場合があります。制度の詳細・対象範囲は自治体ごとに異なるため、居住自治体の最新情報を確認してください。
子との法的関係について。特別養子縁組は「配偶者がある者」が要件であり、法律婚をしていないカップルでは利用が難しいとされています。普通養子縁組は片方ごとの縁組となり、双方を実親と同等の扱いにすることは制度上想定されていません。AID(提供精子による人工授精)や代理出産については、国内法整備の状況に応じて対応が変わるため、戸籍上の取り扱いは実務上の確認が必要です。
家系図は法的書類ではないので、実態に即した家族構成を描くことが本筋です。
3. 家系図ソフトの対応状況
国内外の家系図ソフトには、同性カップル・養子・AID 由来の子・代理出産などを入力できる機能を備えたものがあります。家系図ずかんエディタも Family.union.type: "partnership" を備え、婚姻の枠にとらわれない家族を記録できます。
4. 家系図ずかんエディタでの表記方法
ペアを追加するときの Family.union.type から、同性カップルは partnership を選びます(marriage / partnership / betrothal / liaison の 4 値)。union.status で継続中・解消・死別を区別できます。
性別 (Person.sex) は M / F / X / U の 4 値で、X はノンバイナリーや未公表のときに使えます。本人が公にしている性自認に従うのが原則で、推測で埋めないでください。
子の pedigree は birth(実子・AID 出産した側など)/adopted(養子)/foster(里子)/step(連れ子)の 4 値から、実態に合わせて選びます。pedigree は家系図上の関係表記で、戸籍上の親子関係と一致させる必要はありません。一人の人物に複数の Family を紐付けることもでき、ステップファミリー的な構造は ステップファミリーの家系図 → も参照してください(家系図の作り方 →)。
5. AID・代理出産・里親のときの描き方
子の出自情報をどこまで書くかは、当事者の意向と子のプライバシーを最優先に決めます。AID(提供精子による人工授精)では出産した側を pedigree: birth、もう一方は養子縁組していれば pedigree: adopted とし、ドナーは匿名性が前提のため原則書きません。代理出産は国内法整備の状況や戸籍の取り扱いについて専門家へ相談するのが安全です。里親は pedigree: foster を使い、里子は実親に戻る可能性もあるため永続的に組み込むか慎重に検討します。子が自分で語れる前から出自を詳細に書き込みすぎない配慮が大切です。
6. プライバシーと公開範囲、制度変更への備え
家系図に「partnership」と書くこと自体が、本人や家族の関係性を周囲に知らせる契機になり得ます。共有範囲を 本人だけ / 家庭内のみ / 親しい親族 / 広く公開 の 4 段階で考え、当事者全員の同意がない範囲は避けてください。家系図ずかんエディタはデータが端末内に留まるため、家庭内・本人のみ用途で安全に作成できるのが特徴です。
伝統的な「家」では、戸籍上の取り扱いや菩提寺・墓の継承などで判断が分かれる場面もあります(戸籍の読み方 →)。「家」と「家族」は重なるが同じではないと整理し、現に営んでいる家族を描くものと位置づけると書き始めやすくなります。
将来的に法制度が変更された場合、union.type を partnership から marriage に変更でき、経緯は注記で残せます。家系図は家族や法制度の変化に合わせて更新するものです。国際カップルは 国際結婚家庭 →、夫婦別姓は 夫婦別姓と家系図 → も参考に。
よくある質問
Q1. 法律婚していなくても「夫婦」と書いていい? 家系図は法的書類ではないため、当事者が自認するラベルで問題ありません。union.type: partnership を選ぶことで法律婚に縛られない関係を表記できます。
Q2. 周囲に知らせないまま家系図を作りたい 家系図ずかんエディタはデータがすべて端末内に留まるため、自分だけの記録として作成可能です。誰かに見せるかは作った後で決められます。
関連する偉人家系図
同性カップルに直接対応する偉人家系プリセットは現時点ではありませんが、多様な家族関係を描いた家系図として参考になる例があります。
上位 Pillar / 他のガイド
出典
| # | 種類 | 出典 | 検証 |
|---|---|---|---|
| 1 | 法令 | 民法第 731 条以降、法務省「婚姻民法改正」関連資料 | ⬜ |
| 2 | 公的資料 | 法務省「戸籍制度」、厚生労働省「人口動態統計」 | ⬜ |
| 3 | 自治体制度 | 各自治体「パートナーシップ宣誓制度」要綱・関連資料 | ⬜ |
| 4 | 家系図ずかん内 | 戸籍で辿る家系図 Pillar、家系図の作り方 Guide | ✅ |
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家系図ずかんエディタは、同性カップル・パートナーシップ関係をそのまま描ける UI を備えています。union.type: partnership から始めれば、夫婦の枠にとらわれない家族を 30 分で記録できます。
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最終更新: 2026-05-01 運営: 家系図ずかん編集部 / X @okapi_tech