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ガイド

戸籍の取り方

戸籍謄本・改製原戸籍・除籍謄本の入手方法を、窓口請求・郵送請求・広域交付制度の 3 ルートで実務的に解説。手数料・定額小為替・本籍地不明時の対処も網羅。

  • 公開 2026-05-01
  • 更新 2026-05-01
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戸籍や記録を整理する道具の挿絵

材料をそろえる

戸籍、写真、聞き書きメモなど、まず必要なものを小さく集めます。

迷う箇所をメモする

表記ゆれ、続柄、家紋、日付など、あとで確認する点を分けて残します。

印刷前に確認する

親族に渡す前に、存命人物の扱いと公開範囲を確認します。

読み進め方

読んで終わらせず、確認して家系図に残す

  1. 1
    読む

    必要な範囲をつかむ

    制度・準備物・注意点を先に把握して、迷いやすい箇所を減らします。

  2. 2
    確認

    原資料で照合する

    戸籍、写真、寺社・自治体資料など、根拠になるものと照らします。

  3. 3
    記録

    出所ごと残す

    名前、日付、続柄、家紋などは出所メモとセットで残します。

  4. 4
    作る

    家系図に反映する

    確認できた情報だけを家系図へ入れ、未確認情報は分けておきます。

戸籍の取り方 — 窓口・郵送・2024 年広域交付制度の使い分け

家系図づくりで最も時間と手間のかかる工程が戸籍の取り寄せです。本ガイドでは、現在戸籍・改製原戸籍・除籍謄本の入手方法を、窓口請求 / 郵送請求 / 広域交付制度(2024 年 3 月 1 日施行)の 3 ルートで整理します。所要時間の目安は、5 世代までさかのぼる場合で1〜3 か月。本記事を読めば、初めての方でも迷わず最初の 1 通を取り寄せられます。

法制度の最終確認日: 2026-06-27|戸籍の手数料・広域交付制度の運用範囲は改正・変更されることがあります。重要な手続きの前に、各市区町村の窓口案内や法務省サイトで最新をご確認ください。


1. 戸籍請求の基本ルール

戸籍は本籍地の市区町村が管理しています。家系図のためにさかのぼる際は次の 2 点を押さえます。

  • 現在戸籍: 本人または直系の家族が、本籍地の役所(窓口・郵送・広域交付)で取得
  • 過去の戸籍(改製原戸籍・除籍謄本): 本籍があった各市町村に個別請求が必要。1 人の祖先を辿るのに 3〜5 自治体に申請するのが一般的

なお、2024 年 3 月 1 日に戸籍法改正による広域交付制度が始まり、本籍地以外の窓口でも一定範囲の戸籍を一括取得できるようになりました(後述の §6 で詳述)。

請求できるのは原則本人・配偶者・直系尊属(父母・祖父母)・直系卑属(子・孫)です。兄弟姉妹など傍系親族の戸籍は、戸籍法 10 条の 2 にもとづく第三者請求として「正当な理由」と続柄を示す疎明資料があれば取得できる場合がありますが、家系図作成という理由だけでは認められないこともあり、窓口の判断によります。本人からの委任状があれば代理取得は可能です。


2. 窓口で取る手順

最も早く確実な方法です。本籍地の市区町村の市民課・戸籍係へ直接出向きます。

  1. 窓口で「戸籍交付申請書」を受け取り記入
    • 本籍、筆頭者氏名、必要な戸籍の種類(謄本 / 抄本 / 原戸籍 / 除籍)、使用目的(「家系図作成のため」で OK)、請求者と戸籍の続柄を記載
  2. 本人確認書類を提示
    • 運転免許証 / マイナンバーカード / 健康保険証 + 補助書類など
  3. 手数料を現金で支払い
  4. 即日交付(窓口の混雑により 30 分〜1 時間程度)

家系図用途では、申請書の備考欄や口頭で「当該本籍に関する取得可能な戸籍すべて」と伝えるのがコツ。転籍前 / 改製前 / 除籍済の戸籍までまとめて出してもらえる可能性が高まります。


3. 郵送で取る手順

本籍地が遠方の場合に必須となる方法です。1 通あたり 1〜2 週間で返送されます。

  1. 市区町村 HP から申請書をダウンロード・印刷(自治体ごとに様式が異なる)
  2. 申請書を記入
    • 本籍 / 筆頭者氏名 / 請求者と戸籍の続柄 / 必要な戸籍の種類 / 通数 / 使用目的
  3. 必要書類を同封して郵送
    • 申請書(記入済み)
    • 本人確認書類のコピー(運転免許証は両面、マイナンバーカードは表面のみ)
    • 定額小為替(郵便局で購入、手数料相当額。詳細は §5)
    • 返信用封筒(自宅住所を記入し、切手貼付。複数通になる可能性があるため簡易書留 + 多めの切手を推奨)
    • 直系であることを示す戸籍の写し(請求者の本籍が異なる場合)
  4. 本籍地役場へ郵送(普通郵便でも可、追跡が必要なら特定記録)

返送までの目安は1〜2 週間ですが、繁忙期や除籍が古い場合は 3 週間以上かかることもあります。


4. 手数料(2026 年時点の目安)

種類手数料(目安)
戸籍全部事項証明書(謄本)450 円
除籍謄本750 円
改製原戸籍謄本750 円
戸籍の附票300 円前後(自治体差あり)

* 自治体によって若干異なる場合があります。事前に各市区町村 HP または電話で確認してください。 * 5 世代分をたどる場合、合計 5,000〜15,000 円程度を見積もっておくと安心です。


5. 定額小為替の使い方

郵送請求の最大のハードルが定額小為替(ていがくこがわせ)です。手順を整理します。

  • 購入場所: ゆうちょ銀行の窓口(ATM では買えない)
  • 額面: 50 円・100 円・150 円・200 円・250 円・300 円・350 円・400 円・450 円・500 円・750 円・1,000 円の 12 種類
  • 発行手数料: 1 枚あたり200 円(2022 年 1 月の値上げ後)
  • 有効期限: 発行日から6 か月
  • おつりは出ない → 過不足を防ぐため、450 円 × 1 枚 + 750 円 × 数枚を多めに同封し、未使用分は返送してもらうのが定石

例: 改製原戸籍 2 通と除籍謄本 1 通を頼みたい場合は、750 円 × 3 枚 = 2,250 円分を同封 + 予備 1〜2 枚を入れておくと安心です。


6. 広域交付制度(2024 年 3 月 1 日施行)

戸籍法改正で創設された新制度。本籍地以外の市区町村窓口で、本人・配偶者・直系尊属・卑属の戸籍をまとめて取得できます。

項目内容
開始日2024 年 3 月 1 日
取得できる人本人・配偶者・直系尊属・直系卑属
取得できる証明戸籍全部事項証明書(謄本)・除籍謄本・改製原戸籍謄本
取得できないもの兄弟姉妹の戸籍 / 戸籍抄本(一部事項・個人事項証明書)/ 戸籍の附票 / 身分証明書 / コンピュータ化されていない古い改製原戸籍・除籍
受付方法窓口のみ(郵送・オンライン・代理請求は不可。請求者本人が窓口へ出向く必要があります)
必要書類顔写真付き本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカード・パスポート等)

家系図づくりにとっての利点は大きく、祖父母・曽祖父母の戸籍まで居住地の役所で一気に取得できる可能性があります。ただし、戦前の古い改製原戸籍はコンピュータ化が完了しておらず広域交付の対象外となるケースが多いため、最終的には本籍地への郵送請求が必要になります。

[出典: 法務省「戸籍法の一部を改正する法律の施行について」(R6.3.1 施行)]


7. 請求時のコツ

実務面で押さえておくと差がつくポイントです。

  • 「取得可能な戸籍すべて」と書く: 転籍・改製・婚姻除籍など多種にわたる戸籍を漏れなく取れます
  • 電話事前確認: 不明点は本籍地の市民課に電話確認。「家系図のため」と伝えれば丁寧に教えてくれる自治体が多数
  • 複数通頼む場合は別途用紙: 自治体によっては請求書を複数枚使う必要あり
  • 返信用封筒は厚めに: 5 世代分まとめて取れる可能性に備える
  • 戸籍の附票も同時請求: 本籍地の変遷を辿るのに必須。後述する「本籍地不明」の解決にも使う

8. よくある困りごとと対処

8-1. 戸籍が古すぎて判読できない

明治・大正期の戸籍は旧字体・縦書き・くずし字で書かれており、初見では読めません。行政書士による翻刻依頼(1 通 1,000〜3,000 円)が確実です。判読の練習を積みたい方は、戸籍の読み方ガイドを併読してください。

8-2. 本籍地が判明しない

  • 住民票の本籍欄記載を請求(本籍記載は申請時に明示が必要)
  • 戸籍の附票で過去の住所を遡ってたどる
  • 親族(特に祖父母世代)への聞き書きで本籍地候補を絞る

8-3. 役所担当者の対応が冷たい

家系図作成は合法的な使用目的として明確に認められています。怯まず、丁寧に「直系尊属の戸籍を家系図作成のため取得したい」と伝えましょう。

8-4. 廃棄されて取れない

戸籍の保存期間は改製・除籍から 150 年(2010 年改正後)ですが、それ以前に廃棄された自治体もあります。代替手段は過去帳・位牌・墓誌・寺社の過去帳など。家系図づくりは戸籍だけが資料ではありません。


9. 取得後の保管と整理

戸籍を取り寄せたら、スキャン → クラウドバックアップ → 紙原本の保管の 3 段で守ります。

  • スキャン: スマホアプリ(Adobe Scan・CamScanner 等)または家庭用スキャナで PDF 化
  • クラウド保存: Google Drive / iCloud / Dropbox にアップ
  • 家系図への転記: 取得した戸籍の情報を家系図ずかんのエディタに入力すれば、世代をまたいで管理しやすくなります

戸籍原本は再発行可能ですが、再取得の時間と手数料を考えれば最初から整理しておく方が長期的にラクです。


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